正しい日焼け対策を身につけよう!日焼けの症状と効果的な対策&アフターケア
更新日:2022年11月30日 水曜日日焼けは肌にダメージを与え、そのまま放っておくとしわやシミの原因になってしまいます。また、「夏だけ紫外線対策をしていればいい」といった間違った考えを持っていると、気がついたときには手遅れになってしまうことも…。
正しい日焼け対策の知識を身につけ、紫外線から肌を守りましょう。
※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。
- 日焼けには2種類ある!その症状とは
- SPFとPAとは?正しい日焼け止めの使い方
- シーン別!効果的な日焼け対策
- うっかり日焼けをしちゃったときに!正しいアフターケア
- 白い肌に戻るまでにはどれぐらいかかる?
- 紫外線対策は年中必要?季節別の紫外線対策
- まとめ
日焼けには2種類ある!その症状とは
日焼けと聞くと「こんがり焼けた小麦肌」を思い浮かべる人もいれば、「赤く水ぶくれした肌」をイメージする人もいると思います。
実は日焼けにはふたつの種類があり、それぞれで症状が異なります。
【1】「日焼け」は「やけど」の一種
日焼けは、熱いものに触れるとなってしまう「やけど(=熱傷)」の一種です。やけどはその深さによって3段階にわけられるのですが、日焼けはその中でも「Ⅰ度(軽度)」もしくは「Ⅱ度(中度)」に分類されます。Ⅰ度は皮膚の表面だけがダメージを受けている状態で、肌が赤くなってヒリヒリとした痛みを感じます。一方、Ⅱ度は皮膚の深いところまでやけどが達しており、水ぶくれを起こし、ひどいものでは痕が残ることもあります。
【2】日焼けには「サンタン」と「サンバーン」のふたつがある
日焼けは、ふたつの種類に分けられます。
ひとつ目が、UVBの働きにより肌が赤くなり痛みを感じる「サンバーン」で、一気に大量の紫外線を浴びてしまったときによく起こります。サンバーンは繰り返すことによって、後々、しわやシミの原因となるタイプの日焼けです。
ふたつ目は、UVAの働きにより肌が小麦色に色づく「サンタン」で、サンバーンと違ってほとんど痛みを感じることはありません。サンタンはサンバーンの赤みや痛みが引いたときにも現れます。
【3】どうしてサンタンになる人とサンバーンになる人に分かれるのか
では、なぜ同じ紫外線を浴びても、サンバーンになる人と、サンバーンにはならずそのままサンタンになる人にわかれるのでしょうか?
それは、「肌がどの程度紫外線に耐性があるか」が鍵を握っています。というのも、生まれつき色黒の人は肌のメラニン色素が多く、紫外線に対してある程度の耐性があります。
一方、色白の人は肌にメラニン色素が少なく、紫外線に弱いので、すぐサンバーンになってしまうのです。「紫外線を浴びても赤くなるだけで、その後黒くならない」といった人は紫外線に弱い可能性が高いため、特に注意してください。
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SPFとPAとは?正しい日焼け止めの使い方
日焼け止めでよく見かける「SPF」と「PA」の文字。あれには一体どういった意味があるのでしょうか?
【1】紫外線には3つの種類がある
紫外線には、UVA、UVB、UVCの3つの種類があります。まず、UVCは大気層で吸収されるため、私たちの肌には関係ありません。次に、UVAは肌に届く紫外線の約90%を占め、急速なダメージはないものの、徐々に皮膚の深部の細胞にダメージを蓄積させるタイプの紫外線で、サンタンやたるみなどの肌老化の原因のひとつです。そして、UVBは残りの約10%しか含まれないものの、肌に急速かつ大きなダメージを与えるという特徴があり、サンバーンやシミを引き起こす原因になります。
【2】SPFとは?
SPFとは「Sun Protection Factor」の略で、UVBを防ぐ効果がどれだけあるのかを表す指標です。
「SPF30」といった形で表記され、数値が大きくなるほどUVB防止効果が高いことを意味します。最も防止効果が高いものは「SPF50+」です。
【3】PAとは?
一方、PAとは「Protection Grade of UVA」の略で、UVAを防ぐ効果がどれだけあるのかを表す指標です。
「PA++」といった形で表記され、「+」の数が多くなるほどUVA防止効果が高いことを意味します。最も防止効果が高いものは「PA++++」で、「フォープラス」と呼びます。
【4】日焼け止めの正しい使い方
日焼け止めを使うときは、以下の5つのポイントを意識してください。
1:均等に塗る
部分的ならないように、均等にムラなく塗りましょう。
2:塗り忘れに気をつける
顔や腕は忘れにくいですが、耳や首の裏、デコルテなどは忘れやすいため注意してください。
3:数時間置きに塗り直す、汗・水に強いタイプを使う
日焼け止めは一度塗っても、汗や水で落ちてしまいます。数時間置きに塗り直すか、水分に強いタイプのものを使うようにしましょう。
4:肌質に合ったものを使う
一口に日焼け止めと言ってもさまざまなタイプがあるため、長時間つけても肌に違和感を感じない、肌質に合ったものを選ぶようにしましょう。
5:最後は忘れずに洗い流す
水分に強いタイプは、軽くシャワーを浴びただけではきちんと落ちません。専用クレンジングなどを活用してしっかりと落としましょう。
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シーン別!効果的な日焼け対策
日焼け止めは、シーン別にその強さを調整するとよいでしょう。また、その他、各シーンで有効な日焼け対策をご紹介します。
【1】 プールでの日焼け対策
SPF50、PA++++をチョイス。また、水に強い「ウォータープルーフタイプ」を選ぶと、その効果がより高くなります。休憩でプールから上がるタイミングで、こまめに塗りなおすことも重要です。
【2】 屋外運動・レジャーでの日焼け対策
SPF30〜50、PA++以上をチョイス。ツバの広い帽子やサングラスも合わせて活用するとよいでしょう。
【3】 短時間の散歩・買い物・洗濯での日焼け対策
SPF10〜30、PA+をチョイス。近所への買い物など、短時間の外出時にも油断は禁物です。1時間以内の比較的短い時間の紫外線対策には、SPF10〜30、PA+のタイプが適しています。
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うっかり日焼けをしちゃったときに!正しいアフターケア
うっかり日焼け止めを塗り忘れたり、当初の予定より大幅に外にいる時間が多くなったりしたときなど、うっかり日焼けしてしまうこともあるでしょう。そんなときは正しいアフターケアの方法を実践し、ダメージを最小限に抑えましょう。
【1】冷やすことでケアする
日焼けは「軽いやけど」と同じです。保冷剤や濡れタオルで冷やし、肌をクールダウンさせてください。早期にしっかりクーリングすることで、やけどの進行を抑えることができます。
【2】水分を摂ることでケアする
肌が熱を持っていると、体内の水分が蒸発しやすいため、脱水症状になる危険があります。こまめに水分を取りましょう。
【3】保湿することでケアする
肌の炎症や火照りが落ち着いたら、水分が失われた肌を化粧水などを使って保湿しましょう。アルコールが含まれておらず、セラミドなどの保湿力の高い成分が含まれているものがおすすめです。
【4】食事でビタミンを補給することでケアする
ケアは体の外側からだけでなく、内側からも行っていく必要があります。サプリメントを活用してもよいので、ビタミンC、E、Aは積極的に摂るようにしてください。
【5】ビタミンC誘導体配合ローションでケアする
数日が経過し、日焼けの症状が落ち着いたらビタミンC誘導体入りローションを使ってケアを行いましょう。メラニン生成を抑制し、シミや肌が黒くなるのを予防できます。
【6】治らなければ専門の医療機関へ
あまりに強い日焼けでは、アフターケアをしても炎症や痛み、水ぶくれがおさまらない可能性があります。そんなときは皮膚科にいって専門の治療をしてもらいましょう。
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白い肌に戻るまでにはどれぐらいかかる?
【1】 日焼けが治る間までの期間は?
日焼けをした後に元の白い肌に戻るまでの期間は、日焼けの種類によって異なります。
個人差もありますが、サンタンの場合は3日後ぐらいから徐々に黒くなり始め、その後は数週間〜数ヶ月で元の肌の色に戻るでしょう。
サンバーンの場合は、日に当たって2~3時間すると赤みが出てヒリヒリした刺激を感じはじめます。3日後ぐらいから徐々に炎症が落ち着き始め、1〜2週間後には皮がむけます。ただ、水ぶくれができるほど激しいサンバーンの場合、治るのには3週間以上かかるだけでなく、跡が残ることもあります。
【2】 日焼けが治るまでのケア方法
先に紹介したアフターケアを中心に、日焼けのダメージを最小限に抑えるように心がけましょう。また、美容皮膚科の中には、イオン導入、点滴療法、内服薬、フェイシャルケアなどを駆使して、短期間で集中的に日焼けの治療を行っている施設もあります。
タカミクリニックでは、“美白合宿”プログラムをご用意しています。「短期間で日焼けのダメージから回復したい!」という人にはおすすめです。
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紫外線対策は年中必要?季節別の紫外線対策
「紫外線対策は夏だけでいい!」と思っていませんか?たしかに夏は1年でもっとも紫外線が多い季節ですが、その他の季節に紫外線がなくなるわけではありません。季節ごとの紫外線対策をして、日焼けを防ぎましょう。
【1】 「春」の紫外線対策
春先は徐々に紫外線が増え始める季節です。この時期から、外出の際には日焼け止めを塗る習慣をつけておけば、真夏に塗り忘れることも少なくなるでしょう。また、春は紫外線の少ない冬によって肌の抵抗力が落ちているので油断は大敵です。
【2】 「夏」の紫外線対策
1年の中でもっとも紫外線の多い夏は、汗に備えてウォータープルーフの日焼け止めを活用しましょう。また、日焼け止めだけでなく、帽子や日傘なども併用し、さまざまな角度から紫外線を防ぎましょう。
【3】 「秋」の紫外線対策
秋は夏が終わった後の油断しやすい季節。夏の日焼けにより角質層が厚くなり、肌はカサつきますので、ここで気を抜くと、肌のダメージが深刻化してしまいます。乾燥を防ぐために保湿をしっかりしつつ、外出の際には軽めの日焼け止めで紫外線対策をしておきましょう。
【4】 「冬」の紫外線対策
冬は紫外線の少ない季節ですが、スキーやスノーボードといったレジャーでは雪の照り返しで日焼けすることがよくあります。保湿をしつつ、レジャーや外出の際の日焼けに気をつけましょう。
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まとめ
日焼けのしやすさには個人差がありますが、基本の対策は一緒です。
特にサンバーンは肌に大きなダメージを与えてしまうため、メラニンの多い少ないに関わらず、特に注意してください。
また、冷やしたり保湿したりといったアフターケアでも日焼けの症状が治まらないときは、なるべく早く専門のクリニックで治療をしてもらいましょう。
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