紫外線から肌を守る正しい対策とは?肌の光老化を防ぐ極意を伝授!
更新日:2022年12月1日 木曜日白い肌やしわやたるみのない肌を目指す人にとって紫外線は大敵です。肌が紫外線を繰り返し浴びると、皮膚を支え弾力性を保つコラーゲンやエラスチンが変性・分解されてしわやたるみができたり、メラニンが大量に分泌されてシミができたりします。
場合によっては皮膚ガンが誘発される場合も。美肌を守るためにも、肌の健康を守るためにもで紫外線ダメージを防ぐようにしましょう。
今回は紫外線の特徴と適切な紫外線対策について説明します。また、美容皮膚科で受けられる紫外線トラブルの最適な治療法をご紹介します。
※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。
紫外線の違い・変化について正しく理解しましょう
一口に紫外線と言っても、波長の長さによって、その特徴や肌への影響が異なります。また、季節や時間帯によって異なる紫外線量についても理解しておく必要があります。まずは肌にダメージを与える紫外線の実態について見ていきましょう。
UVA、UVB、UVCの違い
紫外線は波長の長さでUVA・UVB・UVCの3つに分類されます。波長の長さは長い順にUVA・UVB・UVCで、波長の長さによって肌への深達度や影響が異なります。UVA・UVB・UVCそれぞれの性質と特徴は以下の通りです。
UVA(紫外線A波)
地上に到達する紫外線の約95%を占めます。エネルギーは弱いですが、雲やガラスを突き通し、皮膚の深達度も深く真皮層まで到達するため、じわりじわりとシミ・しわ・たるみを招く紫外線です。
UVB(紫外線B波)
地上に到達する紫外線の約5%を占めます。雲などで遮られやすく皮膚の浸透度も浅いのですが、エネルギーが強く、サンバーンや水膨れ、シミ、皮膚ガンの主原因になります。
UVC(紫外線C波)
UVCは波長が短くオゾン層によって吸収される為、地上にはほとんど到達しません。しかし、人体に影響度が強いため、今後オゾン層破壊により地上に到達するUVCの増加が懸念されています。
季節による変化
紫外線は季節によって地上に到達する量が異なってきます。その年の天候の影響もありますが、一般的に紫外線量が多いのは7月・8月です。また、7月・8月は肌に強いダメージを与えるUVBが年の中で最も降り注ぐ月でもあり、しっかりとした日焼け対策が必要となります。
また、オゾン層にほとんど吸収されないUVAは、5月から既に7月・8月と同程度の量地上に降り注ぐこともあります。UVAにさらされた肌は、しわ・たるみ・シミなどの光老化のリスクが高まります。光老化を防ぐためにも春頃から紫外線対策を強化しましょう。
天気による変化
太陽が隠れた日は、ついつい紫外線対策を怠りがちになる方もいらっしゃるのではないでしょうか? しかし、UVAは雲を通り抜けてきます。また、雲に遮られるUVBも薄い雲では約80~90%、雨の日でも約30%は地上に到達します。また、紫外線は空から降り注ぐだけでなく、以下のように、地面や壁に当たって反射する「照り返し」も、肌に与えるダメージを増幅させます。従って、天気に関係なく紫外線対策を行うことが大切です。
■紫外線の反射率
新雪:80%
砂浜:10~25%
アスファルト:10%
水面:10~20%
草地・土:10%以下
出典:地表面の反射と紫外線
時間帯による変化
時間帯によっても紫外線量は変化します。同じ季節、同じ天候でも、太陽高度によって紫外線量が変化するため、太陽が高い位置にある9~14時の間、特に12時頃が紫外線が非常に強く注意が必要です。
なお、月別・時間別の紫外線量の目安を知りたい方は、気象庁の「月最大UVインデックス(観測値)の時別累年平均値グラフ」をチェックしてみてください。
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日焼けの種類
太陽の光を浴びると日焼けが起こります。日焼けとは、正しくは紫外線を浴びることによって起こる色素沈着や炎症のことで、日焼けにもサンタンとサンバーンの2種類があり、原因となる紫外線の種類と症状が異なります。
サンバーン
サンバーンは、皮膚が赤くなりひりひりと痛みを感じる日焼けです。UVBの働きによるもので、短時間でも大量の紫外線を浴びると起こります。皮膚表面の細胞を傷つけ炎症を起こすため、日焼けだけでなく、シミや皮膚ガンの原因にもなります。また、サンバーンを何度も繰り返した場合はしわやたるみも発生します。
サンタン
サンタンは痛みはほとんどなく、長期間、皮膚が褐色に色付く日焼けです。表皮基底層のメラノサイトがUVAの働きかけで生成したメラニン色素が、皮膚の表面に浮き上がってくることで肌が褐色を帯びてきます。サンバーンの赤味や痛みが引いた後や一定量の日差しを浴びた3日後ぐらいから皮膚の色が変化し始めます。
紫外線が引き起こす肌ダメージについて
紫外線による肌のダメージは、日焼けだけではありません。前述したとおり、皮膚への影響が蓄積するとシミ、しわ、たるみの原因になります。このような紫外線が引き起こす皮膚の変化を光老化と呼びます。光老化のメカニズムを知り、肌を若々しく保ちましょう。
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光老化とは?
肌老化の原因の80%ともいわれる光老化のメカニズムは以下のとおりです。
1つ目は紫外線によるコラーゲンやエラスチンの変性・破壊です。UVAは波長が長く肌の真皮層まで到達して皮膚を支えるコラーゲンやエラスチンを徐々に変性させていきます。変性したコラーゲンやエラスチンは硬く弾力性がなくなって肌を支えられなくなり、しわ・たるみ、肌のごわつきを発生させます。また、UVBも、コラーゲンを壊すコラゲナーゼ酵素を活性化させ、肌を支えるコラーゲンを減らし、しわ・たるみの原因になります。
2つ目はUVA・UVBによるシミの発生です。紫外線を浴びるとメラノサイトが肌への紫外線の浸透を防ぐためのバリアを作ろうとしてメラニン色素を生成します。本来なら、生成されたメラニンはターンオーバーに合わせて肌から排出されます。しかし、紫外線を多量に、かつ長時間浴び続けると、メラニン色素が過剰に作られてターンオーバーでは排出しきれず皮膚細胞に沈着し、シミとなります。また、シミは表皮そのものが厚くなる原因にもなります
こうして、肌は紫外線からのダメージによりじわりじわりと老化していくのです。
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紫外線ダメージを防ぐ方法について
肌の光老化を食い止めるためにも、ここからは紫外線ダメージを防ぎ、肌を若々しく保つ方法について見ていきましょう。
【1】時間帯
先述した、紫外線量が増える季節(特に春から夏にかけて)や、時間帯(特に太陽が高い位置に上がる9時から14時頃)を把握し、その間は外出を控えることが紫外線対策にはおすすめです。外出する場合は日焼け対策を入念に行うようにしてください。
【2】日傘
日傘をさすことは太陽から直接降り注ぐ紫外線をカットするのに有効です。紫外線対策効果をより期待できる、正しい日傘の選び方を見てみましょう。
1.UVカット率を確認する
日傘を購入する時はまずはUVカット率を確認しましょう。「UVカット率99%」など、できるだけカット率の高い日傘を購入しましょう。また、紫外線透過率が表記された傘なら「紫外線透過率1.0%以下」など、透過率の低い日傘がおすすめです。
2.できるだけ完全遮光の日傘を選ぶ
紫外線だけでなく、太陽光線をカットするのが完全遮光。
完全遮光の日傘は値段も高くなりますが、徹底的に対策を行いたい場合は完全遮光の日傘がおすすめです。「完全遮光」や「遮光率99.99%」など、遮光率の高い日傘を選んでください。
3.日傘の内側にシルバーコーティング加工がしていない日傘を選ぶ
日傘の中にはデザインとして日傘の内側がシルバーコーティングされている場合があります。日傘の内側がシルバーコーティングされていると地面から跳ね返ってきた紫外線が内側で跳ね返り、顔に紫外線を集めてしまうことに。シルバーコーティングだけでなく日傘の内側が光を反射しやすい生地で作られているものは避けましょう。
4.日傘を2年以上使いまわさない
日傘も使い続けると、UVカット加工や遮光部分が摩耗し、効果が下がってきます。
一般的に、2年以上使い続けている日傘は買い替えることをおすすめします。
【3】サングラス
目に紫外線が多く入ると日焼けやシミの原因になってしまいます。これは目から入った紫外線の刺激が脳に伝わると脳が「日差しが強い」と判断し、メラノサイトにメラニンを多く分泌するように指示する為。
UVカット率の高いサングラスの使用は目の日焼け予防だけでなく肌の日焼け予防・シミ予防にもつながります。
1.紫外線透過率又はUVカット率を確認する
日傘と同様にUVカット率又は紫外線透過率を確認し、紫外線をよりカットできるサングラスを購入しましょう。紫外線透過率1.0以下(紫外線カット率99%)やUV400(波長400nmまでの紫外線をカット)と表示しているサングラスを選ぶのがおすすめです。
2.色だけでレンズを選ばない
濃い色のレンズが紫外線カット率が高いわけではありません。UVカット率とレンズの色とは関係ないため、UVカット率や紫外線透過率を確認してから購入しましょう。
3.サングラスは5年以上使い続けない
紫外線カットのサングラスには、レンズの表面にコーティング剤を塗ったものと、レンズの素材に紫外線吸収剤を含有させたものがあります。
前者の場合は、コーティングが剥がれたり、熱や摩擦で紫外線を吸収する成分が減るため、5年程度で寿命を迎えます。
後者の場合も、紫外線吸収能力に限界があり、やはり5年を目安に買い替えるのがおすすめです。
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日焼け止めの選び方
紫外線対策として日焼け止めを塗る方も多いと思います。日焼け止めを選ぶ際に参考にするのがSPFとPAの値。しかし、この意味をしっかり説明できる方は少ないと思います。まずはSPFとPAの意味をおさらいしましょう。
【SPFとは】
SPFは、UVBにより肌が赤くなる日焼けで(サンバーン)までの時間を何倍遅らせられるかを示す値です。つまりSPF30の日焼け止めを塗れば、塗らない場合に比べて、皮膚が赤くなる時間を30倍遅らせることができる、ということになります。
【PAとは】
PAは、UVAで起こる日焼け(即時型黒化)までの時間をどのくらい延ばすかを示す値です。+の多さで表記され、+が多いほど効果が高くなります。現在は4段階に分かれており、各段階のPAの効果は以下の通りです。
PA++++:極めて高い効果がある
PA+++:非常に効果がある
PA++:かなり効果がある
PA+:効果がある
このようにSPFの数字が大きく、PAの+の数が多いほどより紫外線を防ぐ日焼け止めであることを示します。ただ、紫外線を防ぐ効果が高い日焼け止めは肌に負担がかかる場合もあり、普段から効果の高い日焼け止めを塗るのはおすすめできません。
短時間の通勤や買い物など1時間以内の外出ならSPF35・PA++程度の日焼け止めを使用する。海やプールなどのレジャーではSPF50・PA++++の日焼け止めを使用する・・・。このように状況に応じた使い分けを心がけましょう。
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日焼け止めの塗り方
日焼け止めの塗り方にもポイントがあります。
【正しい日焼け止めの塗り方:フェイス】
1.日焼け止めをムラなく塗るために化粧水・ゲル又は乳液で肌のキメを整える。
2.額・あご・鼻・両頬に少量ずつ日焼け止めをのせ、均一に肌をすらないように伸ばします。これを2回行います。
3.最後にフェイスライン・首の付け根、髪の生え際・首にも忘れずに日焼け止めを塗りましょう。
【正しい日焼け止めの塗り方:ボディ】
肌の上に直接日焼け止めを線上に置き、手のひらで多きく円を描くようにしてムラなくなじませます。少し多いと感じる量を塗ってください。
【日焼け止めを使う時に注意すること】
1.細めに塗り直す
日焼け止めを塗っても、時間が経つと効果が落ちてきてしまいます。長時間紫外線を浴びる場合は2時間おきに塗り直してください。汗をかいた場合や水に入る場合はこまめに日焼け止めを塗り直しましょう。
2.日焼け止め効果のある化粧下地やファンデーションを使っていても日焼け止めは塗る
UV効果のある化粧下地やファンデーションが増えていますが、元々の役割が違うので、日焼け止めをまず塗ってから下地やファンデーションを使いましょう。
3.屋内でも日焼け止めを塗っておく
紫外線は窓ガラスを通り抜けて差し込んできます。室内でも太陽光線を感じる場所にいる場合は日焼け止めを塗っておきましょう。また、車の運転中なども紫外線が常に当たっている状態です。車に乗る時も日焼け止めを必ず塗りましょう。
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美容皮膚科で出来る予防法・対処法
紫外線対策は日々のケアが重要ですが、日焼けのアフターケアやできてしまったシミの対処、また、光老化の予防・改善には、美容皮膚科での診察、治療をおススメします。当院の施術メニューをご紹介いたします。
■タカミクリニックの「美白合宿」
タカミクリニックの「美白合宿」は女優やモデルのための美白治療をメニュー化した美白施術コースです。合宿は以下の3コースがあります。「美白合宿®」では、合宿開始前と終了時に美白測定器による肌診断をしています。
タカミクリニックの「美白合宿」の詳細を見る
【① 地黒解消7日間コース】
7日の期間内に以下の施術を行います。
・美白成分を肌の奥深くに導入する「メソフェイシャル(顔全体+首)」を4回
・ピーリングと微弱な電流を使ってビタミンCを肌の真皮層まで導入する「ソフトピーリング+ビタミンCイオン導入(背中+デコルテ)」を3回
・優れたメラニン生成抑制作用をもつグルタチオン1,200㎎と、ビタミンC25,000㎎を直接体内に取り入れる「白玉点滴」を3回
地黒解消コースには、自宅ケア用の「美白内服セット4週間分」「SRSシートマスク(成長因子含有マスク)7回分」「院内処方コスメの美白UVプロテクト1本」がついてきます。
【② 日焼け予防3日間コース】
3日の期間内に以下の施術を行います。
・美白成分を肌の奥深くに導入する「メソフェイシャル(顔全体+首)」を1回
・優れたメラニン生成抑制作用をもつグルタチオン1,200㎎と、ビタミンC25,000㎎を直接体内に取り入れる「白玉点滴」を3回
また、日焼け予防コースには、自宅ケア用の「美白内服セット4週間分」「SRSシートマスク(成長因子含有マスク7回分」「院内処方コスメの美白UVプロテクト1本」「院内処方コスメAPSローション1本」がついてきます。
【③ 日焼け回復3日間コース】
3日の期間内に以下の施術を行います。
・微弱な電流を使ってビタミンCやビタミンEといった有効成分を肌の真皮層まで導入する「ビタミンCEイオン導入(顔全体+首)」を2回
・優れたメラニン生成抑制作用をもつグルタチオン1,200㎎と、ビタミンC25,000㎎を直接体内に取り入れる「白玉点滴」を2回
また、日焼け回復コースには、自宅ケア用の「美白内服セット4週間分」「SRSシートマスク(成長因子含有マスク)7回分」「院内処方コスメの美白UVプロテクト1本」「院内処方コスメAPSローション1本」がついてきます。
■タカミクリニック式メソフェイシャル
タカミクリニック式メソフェイシャルは針を使わないエレクトロポレーション技術を使用して美白成分を肌の奥に導入する施術です。施術効果には「美白効果」「しわの改善」「ハリと弾力の強化」「毛穴の引き締め」「ニキビ跡の色味の軽減と皮脂分泌コントロール効果」があります。
また1度の施術で効果が高い・施術後すぐに化粧をして出かけられる・機器の施術なので痛みや肌のダメージが少ない、などのメリットがあります。
〈導入する美白成分〉
1.美白効果や活性酸素除去作用のあるビタミンC誘導体
2.シミとくすみ改善効果、血行促進効果のあるビタミンE
3.新陳代謝を促進し、肌荒れ改善を促すビタミンB
4.保湿を行いハリと弾力を強化するNMF(天然保湿因子)
5.肌のハリと弾力を強化し小じわの改善を促す医療用ヒアルロン酸
6.新陳代謝とバリア機能強化を促進するアミノ酸
タカミクリニック式メソフェイシャルの詳細を見る
■白玉点滴(高濃度グルタチオン点滴)
白玉点滴は、グルタチオン1,200㎎と、ビタミンC25,000㎎を静脈から体内に取り入れることができる点滴で、施術時間は60分程度です。。グルタチオンのメラニン生成抑制作用、メラニン排出作用で明るい美白肌へ導くだけでなく肝機能改善、全身疲労の回復にも効果が期待できます。
ビタミンC25,000mgはサプリメントでも摂取できない量のビタミンCです。白玉点滴で大量のビタミンCを体内に取り入れることで美白・美肌・疲労回復・免疫力のアップを促します。
美容点滴の詳細を見る
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まとめ
紫外線は肌の老化であるしわ・たるみ・シミを起こす大きな原因となります。
紫外線にはビタミンDを体内で生成させるというメリットもありますが、肌の光老化・皮膚ガンの誘発等のデメリットが大きく、紫外線対策を積極的に行っていく必要があります。
紫外線対策には日焼け止めを塗る・日傘をさす・サングラスを着用する・日差しの強い時間帯に外に出ないといった日々のセルフケアや美容皮膚科での専門的な処置があります。日々降り注ぐ紫外線の脅威に対して、セルフケアのみで対処するのは限界があるため、光老化を防ぎ、いつまでも若々しい美肌を保ちたいという方は、美容皮膚科でのケアも並行して行うことがベストです。
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